世界は称賛に値する

日記を書きます

アマゾンマーケットプレイスで買った

【1】ひと夏の経験値

ひと夏の経験値 (富士見ドラゴンブック)

ひと夏の経験値 (富士見ドラゴンブック)

 おれは思いきり弓を引きしぼり、弦から指を放した。
 矢が解き放たれ、空を引き裂きながら飛んでいく。矢尻が飛竜の鼻面へと近づいていく。
 だがだめだ。寸前のところでかわされてしまった。
 飛竜は空中で身をよじった。そのまま勢いを殺さず、おれのほうへ螺旋を描きながら迫ってくる。
 熱い鼻息を肌に感じた。
 もう距離はほとんど離れていない。飛竜の背後には青々とした空が広がっている。その後方には太陽。
 こんな状態で矢なんて当てられるわけがない。
 飛竜がさらに身体を回転させる。
 太陽の光がまともにおれの目を射た。

▼▼複数名で対話および談笑しながら規定に則り物語を紡いでいく、なんて説明できる遊びがあって、いわゆるテーブルトークRPGという奴なのだけど、最近は触れてないけど相変わらず好きだなあとか時折思う。で、テーブルトークRPGを軸に据えた小説でしかも楽しいものがあるよ、と記憶していて、調べ直してみたら、絶版ぽくて慌てて買った。