近所の本屋で買った

「1」εに誓って

εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε (講談社文庫)

εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε (講談社文庫)

 加部谷恵美は雪の中を走っていた。爪先が既に死んでいるのではないかと思えるほど感覚がない。アルペン競技をしているか、そのためのトレーニングをしている、という想像をしても効果はほとんどなかった。ただ、躰は暖かい。同じ自分の躰なのに、どうして不均質なのだろう。こんなふうに自分はいつも苦境に立たされる傾向にあるのは、この不完全さ、不均質さのためか。けれども、そこは屈強な精神力で乗り越えるのだ、と駄洒落を思いついて、思わず白い息をもらした。情けない。

▼▼文庫化。Gシリーズ。四冊目。シリーズシリーズしたものを書こう、というような狙いが、単純だけど、あるのかな、ってたまに思う。以前のシリーズよりは「続き」がある印象が強いからだ。通すことで見えてくる楽しみが比較的濃いめだよなあと感じる。