世界は称賛に値する

日記を書きます

池袋リブロで買った

「1」たま◇なま2

たま◇なま ~あなたは、死にますか?~ (HJ文庫 (ふ03-01-02))

たま◇なま ~あなたは、死にますか?~ (HJ文庫 (ふ03-01-02))

 家に、人間が一人増えるという事は、それなりに大変な事実だ。
 まあ、そりゃそうだろうな。座り込んだ姿勢のまま、氷見透は静かに自答する。
 人間が二人いれば、互いの立場と行動によって、どうしても、行き違いや齟齬が生じる。
 それぞれが独立した生命、存在である以上、これはもう、どうしようもない事なのだ。
 人間が、真の意味で分かり合える日は、来るのだろうか。
 世界が、平和に包まれる日は、訪れるのだろうか。
「いや、そんな事はどうでもいいんだよ」
 重々しく腕を組んで、独り言。そう、今は、人間とか世界とか、そんな大層な事を考えている場合じゃない。とりあえず、目の前の問題。目前にある危機を回避するのに、その思考の全てを使用するべきだ。

▼▼地味ながら楽しかった第一巻を踏まえて、続きも買う価値があるだろう、って思ったので買った。不完全な人間は何故生きる?って問いを話の根源にしている。蛇足で軽薄な答えが容赦なく潰されてゆくとよいなー、という望みのない望みを持っている。