たま◇なま 生物は、何故死なない?(冬樹忍)

たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)

たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)

「なあ」
「何だ」
「神は……いるのか?」
「いない」
「救いは、あるのか?」
「ない」
「希望も、ないのか?」
「永劫に」
 自分は、今、どんな顔をしているのだろう?
 少女は、今、どんな顔をしているのだろう?
「生命は、物質だ。宇宙は、物理法則だ。それだけだ。
 ヒトが求めているものは、きさまが求めるものは、『絶対に、ない』」
――P.88

▼▼鉱物生命体。死。理解できない。悪意。絶望。強者と弱者。何故生きるのか――何故人間は生き続けられるのか。衝動的な自死の発生。問いおよび答え。暗闇。絶望を納得させられること。死んだ者負けの希望のなさ。不完全であるからこその――。萌えと見せ掛けた問いかけの物語。シリーズ一巻。異能者の物語。不幸を背負いながらなお明るく輝く少女、と、絶望しかない世界で発生した答えを探す少女。絶望と希望を交えた彼女の向かうところは?に対する興味が隠し味として楽しんでしまった。《84点》