我が聖都を濡らせ血涙(秋田禎信)

我が聖都を濡らせ血涙―魔術士オーフェンはぐれ旅 (富士見ファンタジア文庫)

我が聖都を濡らせ血涙―魔術士オーフェンはぐれ旅 (富士見ファンタジア文庫)

▼▼初めて読んだ時はケツルイなんて単語を知らなくてチナミダとか読んでいた。悪癖化していて今でも読んでしまうことがある。というような、具現まで数歩かかって時間のかかる知識みたいなものは数多くあって――なんて論旨を最近考えたような気がするな。慣習とかの問題なので、繰り返すことでわりと自動化してゆくけれど、つまりは繰り返さないと駄目なので、繰り返さないから駄目だった。あと閑話にもほどがあると思った。
▼▼限定版記念に再読している人を見掛けて、追随してみよう、と思ったことがこれまで複数回はあって、なので実施してみた。順番はばらばらにしようと算段している。特色である、ということにしておこう。実際は「綺麗なものを買い直している」から、合わせて活動を決めてみただけだ。特性に合わせて特色を組むのはよいことだと最近は考える。ビジネス色に染まってきているように思う。特筆するほど悪いことではあるまい。
▼▼比較的綺麗な第八巻を購入し直したので読んでみた。のだった。第八巻。普段は『聖都血涙』とか省略しているかな。嘘かな。通して言うなら西部編であり、限定して言うならキムラック編である。なんて言われていると思う。前巻である『遺志魔王』もまたキムラック編である、って話があって、怪しいなあ、と頻繁に思っているけど秘密だ。だって関係あるのメッチェンだけじゃん、って思う時があるのだ。過言かなあ? 確かに人形繋がりだからなー、なんて無茶は言っておこう。けど最終拝謁繋がりって言うのはそれこそ過言だろう。うーん。けど、遺志的なことを考えれば同類項ではあるのかな。
▼▼第八巻→第九巻→第十巻、が、むしろ、綺麗に繋がりすぎなのであるよなあ、っていうはよく思うかな。だから遺志魔王だけ異質に見えてしまう。だけど遺志魔王は最終話まで通して見てもだいぶ異質な匂いがあるのでキムラックがどうとか関係ないかもだ。
▼▼第九巻の『神背約者上』も同様なのだけど、幕間で語られる「シスター・イスターシバと暗殺者の会話」が異常に好きである。好きすぎて過剰に読み返してしまう――読み返してしまっていると思う。関係や対話の中にある理解と不理解のバランスが好きなのだろう。なんて判断があるようだ。理想と言える配置なのである、とか表現してみて、違うかな、って思った。難しいなー。なんていうかなー。言葉を選ぶと「前提としたい配置」なのだろうとか思える。始まりだ、って思えるし、始めよう、って思える。理想的なる始まりどころ、なんて言えるかなー。対話に繋げうると思える――思えるって思える。達観と諦観と希望の素敵なブレンド、って比喩が持ち出せる感じだ。
▼▼視線がまるで物語に向かおうとしないので急遽あらすじだけでも書いてみせてやろうかな、なんて考える。考えて決めてみた。話題転換を無理矢理にでも目指してみよう、という狙いであり、場面を記述して記憶を掠っていこう、という狙いでもある。
▼▼いずれにせよ、やっぱりすごくおもしろかった、ってことは、改めて書いておこうと思えた。相変わらず滅茶苦茶好きなものだった。あと、いずれにせよ――なんにせよ、という表現がわりと好きで、頻繁に記述している記憶があるのだけど、起源はオーフェンにあるんだよなー、ってことを軽く思い出した。混線したので「続く」としておこう。

▽▽プロローグ→砦の中での女と男の会話
▽▽第一章「裏切っただと!?」→戦闘訓練→クリーオウとオーフェン→オレイルの部屋でメッチェンとオレイル会話→オーフェン登場→イスターシバと男の会話
▽▽第二章「それは……」→キムラックで買い物するボルカンとドーチン→精神体分離で神殿へ侵入しようとするアザリー→馬車上のオーフェンとメッチェン→箱の中のクリーオウとマジク→イスターシバと男の会話
▽▽第三章 彼女は顔を上げて、→衛視と話すメッチェンとオーフェン→神殿街の外輪街で群衆に囲まれて暴動→クリーオウとマジク箱から出る→イスターシバと男の会話
▽▽第四章「汝らは滅びることはない」→カーロッタとクオの会話→夢から覚めるオーフェン→フリーランスのスパイ、ラニオットと出逢う→ボルカンとドーチンがアザリーに暴動の報告→イスターシバと男の会話
▽▽第五章 きらめく刃は既に→夜空の下でオーフェン、クリーオウ、マジクの会話→翌日、ラニオットとオーフェンで侵入方法について会話→侵入のため酒場へ→証明のため三人と戦う→神官兵登場→床下へ→イスターシバと男の会話
▽▽第六章 彼女の絶叫には涙→地下道→鉄砲水→ラニオットと神官兵→ガラスの剣を折る→マジク目を覚ます→オーフェン呼ぶ→包囲→ネイムに追いつかれる→対ネイム戦→マジク勝利→イスターシバと男の会話