偽物語 下(西尾維新)

偽物語(下) (講談社BOX)

偽物語(下) (講談社BOX)

「火燐ちゃん。卑怯って言葉は使いどころが難しいよな――お前は卑怯者が嫌いだし、僕だってそれを肯定するつもりはないんだけど。だけど突き詰めれば、強いってことも弱者にとっちゃ卑怯だし、弱いってことも強者にとっちゃ卑怯だろ。強みってのは、即ち弱み。正しいってことも悪にとっては卑怯だよ。だから卑怯じゃないのは――悪だけだ」
 強さは武器になる。弱さも武器になる。
 正しさなんて、凶器もいいところだ。
 悪だけが。
 正義の対極たるはずの悪だけが――正々堂々と、徒手空拳で戦っている。
――P.272

《92点》笑壺が合うなら極上だと思う。定義上「目指すしかない」正義や本物をいかに引いて語るか、には惹かれる。好きだ。あと笑った。登場人物が基本的に細かくてよい。