『できる人は5分間で仕事が終わる』マーク・フォースター

できる人は5分間で仕事が終わる (Wish books)

できる人は5分間で仕事が終わる (Wish books)

 私は、注意力というのは非常に有効で、人間の持つ最高の道具であるとアドバイスしています。そして、そこに経済的な価値、つまり値段を感じるよう指導した上で、こう尋ねます。「一時間の注意の値段は、どのくらいだと思いますか?」おおざっぱな考え方ですが、人生を別の角度から見るきっかけになります。
 私は「時間に経済的な価値を与えなさい」と言っているのではありません。時間の値段は、行動にどれだけ注意を向けるかで決まるのです。
 つまり、価値があるのは私達の注意力です。皆さんが、会社で働いているのなら、社長は、勤務時間にではなく、皆さんの払う注意にお金を払っていると思って下さい。皆さんが、自分で事業をしているのなら、ビジネスの成長は、事業にどれだけ時間を費やしたかではなく、どれだけ注意を払ったかで決まるのです。
――P.17

《★★★★★》文句なく素敵で、おすすめできます!
▼領域から考えてみようかな。時間管理術だ。範囲を描くなら、ビジネス書>仕事術>時間管理/タイムマネジメント、ってあたりを下地にした整理と技法が語られている。巧みな解説だ、と思えた。第二歩目として非常に素敵な情報があった、のだった。より深みに降りてゆこう、あるいは、整理し直してみせる、という印象の強い判断があった。▼滅茶苦茶楽しい読書だった、と強く感じている。満足したー。有益有効有意義の塊。時間管理領域の書籍を、最近わりと沢山読んでみたのだけど、まあ、これはもう間違いなく上位に置けるものだよねー、とか判断できていたりもする。なんで絶版なんだろ。もったいないなあ。▼現在普及している王道的な時間術への的確な駄目出しと、王道的時間術手法が有している「駄目なところ」を足がかりにし、改造して、こうしたほうが綺麗で、かつ効率もよくなるでしょう? と指摘してしまっている。冷静に問題の核を捉えつつ、改善するならこうだ、してしまえ、と狙う手口が、賢明で素晴らしい、なんて雰囲気だった。▼がゆえに、王道的な既存の時間術に関する経験があるとより理解が深まるし早まるんじゃないかなあ、とは思った。という意味では、初心者向けとは言いがたいのかもしれない。のだけど、逆に、誰かしらの技法を受け継いで、けれど、性格や性質の違いのせいでしっくりとはきていなくて、改良を図ろう、なんて思っている人にとっては、格別なものになりうるに違いない。なんていう段階に自分もいたんじゃないかなあ、なんて感じてみた。余談だけど、国内だと、水口和彦さんの著書が似たものと言えるんじゃなかろうか。