世界は称賛に値する

日記を書きます

この世で一番の奇跡(オグ・マンディーノ)

この世で一番の奇跡 (PHP文庫)

この世で一番の奇跡 (PHP文庫)

P.110

「一体、どうしてわたしたちは問題を処理するのがこんなにもへたなんでしょう? 幸せの要素がそこいらじゅうに転がっているのに、どうしてみんな、こんなにも不幸なんでしょうか? それは原罪と同じような、一種のたちの悪い呪いなんでしょうか?」
「どうしてわしらが不幸なのか、ですか? あなたのためにもう一度言いましょう。わしらが不幸なのは、自分を敬う気持ちを失ってしまったからです。わしらはもはや、自分がかけがえのない奇跡であること、神の特別の創造物であることを信じていないのです。わしらはみな、番号やパンチ・カードで処理されるただの家畜になりさがってしまったのです。鏡を覗きこんでも、かつては歴然としていた神のような性質をもはや見ることができません。わしらは自分自身に対する信頼を失ってしまったのです」

P.113

「ダーウィンのあとですか? フロイトです! フロイトの登場によって、自尊心の家の窓はさらにこわされることになりました。フロイトはこう言いました。人間は自分の行動や思考の多くを制御できないし、それらを理解することすらできない。なぜなら、それらは親の愛情や憎しみ、抑圧などによってゆがめられた幼児期の体験に根ざしており、今や、無意識の奥に埋めこまれてしまっているからだ、と。この考えこそ、まさに人間が必要としていたものなのです。今や、世界でもっとも賢い医学の権威の一人から、自分自身や他者に対してやりたいようにやれる免許証が与えられたのです。もはや、自分たちの行動を合理的に説明する必要はありません。単に行動し……その結果を父母のせいにして責めればいいのです」