寒波に襲われた、のかどうか

 突然急激に寒くなった。寒波に襲われた、という表現を思いついた。が、寒波、という言葉が『寒気団がどうこう』という現象を指す言葉ならば、寒くなった、ということを表現するためだけに『寒波』なんて言葉を利用するのは浅はかな行為だよな、なんて考えてしまった。字面を見ただけで勝手に言葉の利用規則を掴んだ気になって、誤用に気づくことなく、複雑な意味を持つ言葉を単純な言葉として使ってしまう、というような浅薄な行動を、何度か観察したことがあったからだ。というか、私自身間違いなくその種の過ちを犯したことがあったはずだからだ。ゆえに、言葉はあまり適当に使うべきではないな、と考え、できるだけその教訓に注意を払うようにしているのだった。ただ、注意を払いながらもあえて意味のブレを大きくすることで表現を比喩に近い状態に持っていく、という行為を選ぶことはある。適当さをネタにすることもある。またもや過ちを犯している、だけのこともある。最後のはどうにかしないとな、と思った。連続出勤だった影響で、勤務時間は午後6時から午後11時までだった。わりと余裕だった。寒さには比較的耐えられるからだ。寒さとか別にどうでもいい、と感じられる人格を養成したのだ、なんて言ってもいいかもしれない。寒さが精神に与える影響をなるたけ小さくしよう、と以前から考えて実践するようにもしてきたからだ。結構結実したかもしれないな、と最近ちょっと思う。