世界は称賛に値する

日記を書きます

箱(ジ・アービンガー・インスティチュート)P.237

箱―Getting Out Of The Box

箱―Getting Out Of The Box

  • 作者: ジ・アービンガー・インスティチュート,The Arbinger Institute,冨永星
  • 出版社/メーカー: 文春ネスコ
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本
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《95点》

 君が考えていることはわかるような気がする。君は運悪く、しょっちゅう箱の中に入っている人間と働いていた。つらかったと思う。しかしそういう場合、こっちもいとも簡単に箱に入ってしまうんだ。あいつがひどいんだから! と、いともたやすく自分を正当化できるわけだからね。でもいいかい、いったん箱に入ってしまえば、相手をひどい奴だと責めている自分を正当化するためにも、相手が実際にひどい奴であり続けてくれなくては困るんだ。そして、相手をそういう人間にしておくには、こっちが箱の中に留まっていさえすればいい。相手を責めることで、責められるようなことを相手にさせるわけだ。箱の中にいる限り、問題が必要だからね。
 相手が箱に入っていることを責めることなく相手の箱の存在に気づくことができたら、そのほうがはるかにいいと思わないか。結局のところ、こっちだって時には箱の中に入ってしまうわけだから、箱の中にいるということがどういうものか、感覚的にわかっている。そして箱の外にいればこそ、箱の中にいるのがどういうことか頭でも理解できる。そして、こっちが箱の外に出た瞬間から、相手がひどい奴である必要もなければ、相手をひどい奴にする必要もなくなる。だから、つらい状況を悪化させるのではなく、よい方向に持っていくことができるようになるというわけだ。