ちゃんと楽しめてなかったFF8

http://shirayuki.saiin.net/~crown/
 やり方が違っていたせいでちゃんと楽しめていなかった、ということはあって、歴史的には明らかに何らかの流れの上に乗っていながら、その上で新しい文法を採用したようなものであれば、なおさら高くその危険性を持つのではないかと思う。たとえばFF8がそうだ。巷での評価に比べたら、私は比較的FF8を評価しているほうだと思うけれど、それでも、もっと正確に作品を読み込んでいる人にはかなわない。そういった人の読み込みの深さや精緻さを見ていると、評価しているとか言っても私だって全然楽しめてなかったんだな、と思わされる。ズタボロな評価をよく聞くアンリミテッドサガなんかもそうなのだけど、新しい文法が採用されていて、それを理解すれば『楽しめる』作品があったとしても、その文法を理解させるだけの力がなければ、基本的には『楽しめる』ということすら認識されずに消えていく。だから、新しい文法を持つ作品は、その新しい文法をわかりやすく提示しなければならない。しかし、FF8もアンリミテッドサガも(程度の違いはあれ)その点で失敗している作品なのだ、と思う。けれどFF8を愛する人が、丁寧に作品を解きほぐして、秘められていた楽しみ方を改めて提示してくれている。それは喜ぶべきことだと思うし、そういったものが手軽に世界に配信できるようになった、ということに関しては、素晴らしい、と思わざるを得ない。ネット普及のありがたみを感じた瞬間。