世界は称賛に値する

日記を書きます

西尾作品と九龍妖魔

▼友人イチ氏との約束があったので、午前9時に目を覚ます。というか正確には電話がかかってきて起こされる。家に来る、とのことなので適当に準備を開始。とろとろやっていたら、準備の終わらないうちに到着してしまいました、という状況。聞いてみれば、特に出かけたりするつもりはないうえ、数時間暇があるだけ、とのことなので、雑な準備で良しとすることにした。ドライヤーとかかけない。▼イチ氏は、西尾維新氏の『ヒトクイマジカル』を持っていた。最近はこの『戯言シリーズ』を読んでいるらしい。ライトノベルとメフィスト系ミステリという潮流が合流したところにある作品、という感じかな。まあ比較的話題になりやすい小説(であり小説家)で、さまざまな言説が向けられたりもしているから、安易にまとめすぎとは言えるかもしれないが……。そもそも、ライトノベルとか新青春エンタ(とか言われたりもする)とかいった言葉って定義が曖昧だから、それらを使った説明がちゃんとした説明になっているのか、なんて考えても、問題そのものが空回りしちゃうんだよな。なので、そういう言葉を使って論じようとしたりしている人の文章というのは、定義づけることにまずは時間を費やさねばならない。とか言いつつ別に論じない。ちなみに、彼が今戯言シリーズを読んでいる、というのは、先日電話で、作内で未解決だった謎(INクビシメロマンチスト)について尋ねられていたので、予測はできていた。私も西尾維新氏の作品群はかなり好きだ。が、私が薦めたわけではない。彼の周囲にそういった人物がいるようだ。▼主人公であるいーちゃんの名前、というのも作中では謎のままで、いくつかのヒントだけがまばらにちりばめられているだけだ。そのことについてもいろいろ考えたらしい。妹のフルネームが明かされているので、それをそのまま適用するか否か、がひとつの境界線になるな、と思う。妹の名字は『井伊』だからだ。だからいーちゃんの名字も井伊である、と安易に考えてしまっていいのかどうか。しかしさらに裏なのかもしれない。とか、考えれば考えるほど深みに、的なところがある。▼最近手に入れた『九龍妖魔学園紀』の体験版が大層おもしろかったので、私同様魔人学園にはまっていた彼にやらせてみることにした。見事にはまる。予想していた以上にはまったようだった。明日ドラクエだけど俺こっち買うかも、みたいなことまで言われた。実際そうしそうだ……。体験版は2話までできるのだけど、私がひとりでやったときは1話終了のところでやめた。もったいないからだ。イチ氏に対しても、今ここで2話やっちゃうとあとで本編やったときもう2話知っちゃってるんだよ? と忠告したら、2話始まってすぐのところでやめていた。初めて、というのはものすごく貴重なのだ。誰にでも一度しか手に入れることのできない、奇跡にも等しい貴重なものだ。そして、基本的に作品は(楽しみの質にもよるが)最初が一番楽しめる。そのことを彼は知っているのだろう。