念力密室!―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫) 試験に出るパズル 千葉千波の事件日記 (講談社文庫)
▼ここ最近、なんだか一冊の本をじっくり読む気になれないな、と思ってしまうところがあって、短編を少しずつ読んだり、未読の本をパラパラ少しだけ読んでみたり、といった中途半端な読み方を繰り返していた。そのおかげで、途中まで読んでほったらかし、という本が増えてしまった。ので、仕事も休みだし今日はそのあたりを消化してしまおう、と決めた。最初に読み終えたのは、高田隆史の『試験に出るパズル』である。そして次に読み終えたのが、西澤保彦の『念力密室!』であった。両者とも短編のミステリであり、どちらも、楽しかった、と言える。ミステリの短編というのは、おおむね、長編よりも、数学的な構造がくっきりしている。つまり、よりパズル的、というわけだ。今回読んだ両作品に関して言えば、試験に出るパズルの方は、パズル要素が七割でキャラクター要素が三割くらい、といった印象(前にも書いたが)で、念力密室の方は、パズル要素とキャラクター要素が五割ずつくらいかな、という印象だった。どちらにせよ、事件の裏にある数学的構造が先に構築されたのだろう、と推測できるような雰囲気の物語だった。ただ、このことは、好みの問題はあれど、おもしろいとかつまらないという問題とは直結しない。