世界は称賛に値する

日記を書きます

▼嫌っているわけではないのだが、使い慣れておらずあまり使おうとしたことのない用語に、ハウダニットやホワイダニットといった言葉がある。この言葉は、ミステリに関する言説なんかによく使われる。というか、それ以外では聞いたことがない、と言った方が真実だろう。結局のところ、ミステリというのはどこまでいっても、謎解き(というか、謎解かれ)であり、そしてこれらの言葉は、そこで使われる《謎》の性質を表す言葉なのである。たとえばハウダニットは《どうやったか》を意味するし、ホワイダニットは《なぜやったか》を意味する。フーダニットなら《誰がやったか》だ。ミステリは多数存在していて、謎もそれに合わせて多量にあるわけだが、しかし、謎の持つ性質そのものは大別すれば六つ程度しかない、ということを、これらの言葉は意味している、とも言える。